そうじ機毘沙門天、降臨2/2
夜遅くまで起きている長女は、朝起きられない。当然である。
nが在宅ワークの日で、
学校生活のリズムにも弾みがついてきたある日、母は決行した
「長女を起こさない作戦」である。
煽りの二次作戦は「学校、今日は行かなくてもいいんだよ?作戦」である。
小学生組の長男次男を玄関で送り出した後、
まだぐーすか寝ている長女の横で、おもむろに掃除機をかけ始めた。
吸引パワーは、最大。
寝起きの悪い長女が、「がばっ!」っと跳ね起きた。
フッ。起きたな…。
長女は光の速さで制服に着替え始めた。作戦はひとまず成功。
nは掃除を止め
掃除機のスティックを右手に持ち、掃除機本体を左足にかけ、
長女の前に立ちはだかった。
さながら
右手にはこん棒(吸引部のスティック)を持ち、邪鬼(掃除機本体)を踏みつける、
毘沙門天像のようである。
「学校に行かずんば、遅刻は在らず!」
長女はnの茶番劇を鼻息で一蹴し、歯も磨かずに学校へ飛んで行った。
…
戦いの神様とされる毘沙門天ですが、
果たしてこれらの作戦で、勝てた(効果はあった)のかどうか….。
そういえば長女は、漢文、まだ学校で習っていなかったな。。。