おはぎ丸たち、いざ退陣!
連休中のこと。
いつだかの週末、散歩の途中で休憩した公園へ
明確な目的をもって出かけた。
遊具で遊ぶため ではなく
おはぎのように丸っこいスズメたちに餌をやるために。
餌は、ビスケット。
おはぎ丸用のと自分たち用のは、兼用だったりする。
すなわち
連休中も特に行く宛てもない母子4人は、
ただ単に、近所の公園へおやつを食べに出かけたのであった。
前回のように、ベンチにビスケットのかけらを置く。
しばらく待つこと数分。
ベンチ横の植木に
どこからともなく集まってきたおはぎ丸たちが、一羽、二羽と
ベンチへ飛び移ってきた。
注意深くあたりの様子を伺いながら、ビスケットをついばむ様子は
なんとも愛らしい。
ホンワカした気持ちでおはぎ丸たちを眺めつつ、
自分たちもビスケットを食べていると、
背後から
ターザンごっこのような雄叫び声が聞こえた。
しかし、どこかくぐもっている。
くぐもった雄叫びの主は、次男であった。
飲み干した250mlのペットボトルを上に向けて、なにやら叫んでいた。
「ぶオオォ~!ぶオオォ~!」
合戦の時に吹く、ほら貝?を模している
ような…。
「あぁ…Kちゃんがほら貝を吹いたから、スズメさん達行っちゃったよ~。」
長女が不満そうに言った。
「ほら貝じゃないよ!オレンジジュースを最後まで飲みたかったの!」
…
ほら貝の合図を受けて、
おはぎ丸たちは飛び去ったきり
合戦のベンチ?にはもう戻ってこなかった。