5センチ高いので、見えてしまったのです
有休をゲットした妹と先日、地元のカフェへランチに行った。
いつもは履かない高めのハイヒールを履いて出かけた。
自分の目線とテンションが、ちょっと上がる。
ランチも終わり、会計時のこと。
店員さんは、
レジキーの位置をまだよく覚えていないようだった。
一回一回メニューのキーを探すのに苦労されている様子だった。
新人さんかも知れない。
お客さんを目の前にすると
早くしないと、という気持ちがはやり
余計に見つからないのは、入ったばかりの新人さんのレジ打ち、あるあるである。
新人さんはnの注文した ココア のキーが見つからず
指がレジキーの上をぐるぐると旋回していた。
彼女は、背後のキッチンにいる先輩に助けを求めた。
「せんぱーい、ココアのキーってどこでしたっけ…」
その日のnは、いつもより5センチ背が高くなっていた。
透明のアクリル板越しに、レジキーが丸見えだった。
nはアクリル板の横側から身を乗り出し、
黒の太ペンで手書きされた、ココア のキーを指さした。
「ココアは、このキーでしょうか…?」
「あっ!」
…
キッチンから、明るい笑い声が返ってきた。
「はっはっはっ!!○○ちゃん~(たぶん新人さんの名前)!」
無事に会計が済み、店を背にした。
ドアの向こう側で、思い出し笑い的な?かみしめる的な?先輩店員さんの
笑い声が聞こえた。
「くっくっくっ…
お客さんに教えてもらっちゃったねぇ!」
…
客足が鈍り、厳しい状況が続く地元の飲食店に
金銭面以外での、ささやかな協力ができて嬉しかったです。