neillot’s diary

サラリーマンで三児の母の、はちゃめちゃ感あふれる日常

コンプレックス

小さい訳ではないが、nは通らない声であった。

 

ざわざわした駅構内で、話していると

相手から聞き返されることが多い。

 

騒がしいお居酒屋で注文を頼む時の「すみませーん!」は、

発した瞬間に、がやがやした店内へ消えていく。

 

密室の自宅で、子ども三人がはしゃいでいると、

nの声は完全にかき消される。

 

 

通る声の持ち主に、憧れる。

 

 

 

脳梗塞で入院中の父は、nの声が

聞き取れない。