法事にて2/3
料理で
ひとつまみ と ひとつかみ の塩では、大きな違いがあります。
お焼香でも
ひとつまみと ひとつかみ の木っ端?では、大きな違いがあります。
お焼香の順番が回ってきた。
朗々と詠まれるお経の声に重なって、nの小声の説明が
次男はよく聞き取れなかったらしい、
「ひとつまみ」を「ひとつかみ」と聞き間違えた。
いや。「ひとつまみ」の意味が分からなかったのかもしれない。
次男はお砂場の砂をわしづかみするように、手のひらいっぱいに
香木の木っ端?をつかみ、バサッと炭の上にまいた。
まいたとたん、煙がぼおーっと立ち上った。
不自然な勢いで煙が立ち上ること、三回。
背後で
旦那さんの首が、左右にゆらゆら揺れた。
立ち上る不審煙に、
小ぢんまりしたお堂に据え付けの火災報知器が発動しないか
旦那さんはヒヤヒヤしたという。
幼児の手のひらは小さい。
小さいけれども、何でも適量が好ましいものですね。