浸れない理由
二年前、長男が卒園した際
先輩ママたちが口々にこう言っていた。
「末っ子が卒園しちゃうと保育園ロスがくるよ〜。心にぽっかり穴、だよ〜。
nさんもあと二年後に味わうよ〜。」
二年後。
先月、次男は保育園を卒業した。
日が傾いてくる頃、会社から保育園までの道を
たまたまママチャリで通っていたりすると、
「急いでお迎えに行かなきゃ!」というソワソワした気持ちになる。
考えごとをしながら自転車をこいでいると、
保育園まで行きそうになる。
長女が0歳の時からの
11年間に渡る毎夕のお迎えは、
朝起きたらパジャマから着替える、とか
トイレの後は水を流す、とか
外から帰ってきたら手を洗う、といったような
日常の基本動作として
体に染み付いていたのだなぁとつくづく思った。
しかしながら
もはや園へのお迎えがなくなった今
悲しい、寂しい、あの頃に戻りたい、という種の感情は
湧いてこなかった。
日中は子どもたちの家庭学習を進めつつ、運動もさせたりして…
夜はおひとり様ナイトワークで仕事…(ひじょうに眠い)
この緊急事態はいつまで続くのか、
この寝不足事態もいつまで続くのか、
という見通しのつかない現在…
ロスに浸れるだけの心の余裕が
自分の内外でないからだと思われます。