針小棒大1/2
この間見たSF映画が、子どもたちは気に入ったようだ。
長男次男ペアは、ここ数日
映画に出てきたあのグッズを作ってみたい、との思いを強めていた。
「ねぇ。あの映画にあったやつ、ぼく作ってみたいんだよ。」
「ぼくも!」
nには頼まず、パパにお願いする男児たち。
工作に、母は使えない人物だと判断している。
「よおし。じゃあ材料を買いに行くか!
お店には売ってないからな、自分たちで作ろう。」
旦那さんも張りきっていた。
かくして我が家の男の子チーム三人は、いそいそと材料の買い出しに
出かけて行った。
数時間後。
男の子チームは協同作戦で、思いのほか本物らしく作ることができたようだ。
旦那さんは有頂天であった。
「ほら。本物そっくりじゃないか。」
「わーい。」
長男次男ペアは
飽きることなく、お風呂に入るまでの時間それで遊んでいた。
反抗期の決めゼリフで知る、自分の口ぐせ
反抗期とは何か。
SF映画と10代女子の悩み
子ども達とSF映画を見た。
一場面で、ある星が爆破されるシーンがあった。
長男次男は
「おお!だい・ばく・はつ!!」
「どっか~ん!!」「うわーっっ!」
大興奮である。
男児は
破壊力のあるもの、大きな音が出るもの、火の出るもの、
なんか力がありそうなもの、に心躍るようだった。
一方長女は
「ああ、火の海だよ!!どうしよう!どうなるの??もうだめだよー!」
心がざわつくようだった。 男児の反応とは対照的である。
その日の夜。
長女が深刻な悩みを口にしていた。
小学校高学年ともなると、女子は悩みが多くなってくる。
最近髪型を変えたのに、〇〇くんは気づいてくれない、だの
〇〇ちゃんが気分を害すようなことを言ってきたが
本当のところは、どんな意味合いだったんだろう、だの
今日すれ違ったときに〇〇ちゃんに挨拶したのに無視された、だとの
ごく狭い人間関係の、ごくごく限らた範囲での事象に
(本人にとっては重大な)お悩みの種があるようだ。
今日の学校で、嫌な出来事でもあったのかな?
「ママ…もしさ。 もしね。
ある星が地球に攻撃を仕掛けてきて、地球が爆破されたらどうしよう…。あの映画みたいに。」
悩みは宇宙規模でした!
ライナスくんについて2/2
お気に入りの毛布があるという。
彼が上京する時に実家から持ってきて、冬になると今もかぶっているという。
お気に入りのタオル地のぬいぐるみがあるという。
学生時代に留学した際、トランクに詰めて持っていったという。
ベッドのそばに置いて、一緒に寝ていたという。
お気に入りのタオルケットがあるという。
かれこれ30年以上使っているという。くるまると安心するという。
いずれもnの友人の話だ。皆、いい歳の大人である。
当時は
やさしい風合いの毛布、
やさしい手触りのぬいぐるみ、
やさしい匂いのタオルケット、
だったけれども多くの年月が過ぎ、
きびしい風合いの毛布、
ゴワゴワな手触りのぬいぐるみ、
いい匂いの消失したタオルケットに
なってしまったろう。
子どもの頃に強い愛着を感じたものを、大人になってからも持ち続ける。
この飽きない持続性、ブレない精神は、
母親を求めてやまない、哺乳類の定め のようなものではないかとおもう。
心の安定と安らぎを、”やわらかな肌触りと匂いの何か” に求めることは、
はたして病なのだろうか。
ライナスくんについて1/2
nは枕にタオルを巻いて寝ている。
髪を完全に乾かす時間が取れないので、枕が濡れないための対策であった。
次男は、そのタオルが好きなようだ。
朝になると枕から取り外して、すりすりしている。
「ママのにおいがする…。」
いや、単なるトリートメントの匂いだと思うんですよね。
その枕タオルは日中、椅子の背もたれに掛けて待機している。
誰かが何かをこぼした時に、ささっと拭けるようにである。
しかし。
その枕タオルで拭こうものなら、物凄い形相で次男は怒る。
「ダメっ!拭かないで。」
洗濯機に入れようものなら、激しく抗議する。
「ダメっ!洗わないで。」
インドのガンジス川のごとく、聖なる枕タオル(?)は、
衛生規範を超越した存在であるらしい。
タオル本来の役割を果たさず、心の安定と安らぎを求める点、
枕タオルは
次男の「ライナスの安心毛布」である。
七夕のお願い、小学五年生編
先日、小学校の保護者会に行った。
早めに着いたnは長女のクラスに入り
壁の掲示物や習字、図工の習作、育てている植物などを見ていた。
教室の端っこに、七夕飾りがあった。
nは人のお願い事を読むのが好きである。
早速、長女のクラスメートのお願い事をのぞいてみよう。
「引っ越しがどうか上手くいって、家族全員が楽しくくらせますように。 byるー」
…住む場所の移動だけじゃない、お引越しのようです。
「背が高く(でも困らない程度に)伸びますように。 byたかちぃ」
…伸びすぎてもいけないんだね。たかちぃって…うまいあだ名。
「テストで100点を取って、ばぁばに叱られませんように。byりょー」
…パパでも、ママでも、じぃじでもなく…ばぁば?
「クラスの女子たちが、いち早くオレのかっこよさに気付きますよーに by ABK」
…長女はきみのことを、「眼鏡を外すとイケメン」と言ってましたよ。
なぜか書き手の名前は 、by〜 で統一されていた。
あだ名で書いて本名を書いていないなところ、先生のご指導でしょうか。
ユーモアが感じられました。
ペーソスも感じられました。
保育園児のお願い事とは、ひと味違った面白さがございました。
七夕のお願い、5歳児の真の意味2/2
その男の子のママは、
「ばいきんまんになりたい、でお願い事はいいの?他には無いの?」と
聞いたのだそう。
その男の子は、「それでいい。」とのこと。
変えるつもりは無いと分かったママは、ちょっと訝しみつつ
短冊に書いたそうな。
それでもママは、やっぱり気になるので
再度、男の子に尋ねた。
すると、ママの考えもしなかった答えが返ってきたという。
「ばいきんまんは、ばい菌をたくさん持っている。
ばいきんまんになって、ばい菌をパパのおなかにまけば、パパは会社を休むでしょ。
そしたら、お家にいる。
…ぼくはパパとあそびたい…。
だからぼくは、ばいきんまんになりたいんだよ。」
…
この七夕の真のお願い事を、その子のパパは
まだ知らない。