neillot’s diary

サラリーマンで三児の母の、はちゃめちゃ感あふれる日常

レモングラスの思い出

出社日の昼休み、

昔のハンドクリームを手にすり込んだ。
 
ぬりぬり ぬりぬり…レモングラスの香りが広がった。
 
前の会社にいた時から持っている、使用頻度の低いハンドクリームであった。
匂いがきつくて周りの迷惑になるので、あまり使っていなかった。
 
以前は紙をよく触る仕事だったので、この季節になると
特に指先が乾燥し、決まって荒れた。
紙を触らない仕事に転職してもなお、日々の水仕事やら消毒液やらで
指先はカサカサ気味だ。
 
コロナで時差出勤となってからは、基本、席には自分一人なので
匂いを気にすることは無い。
レモングラスの香りを、自分のパーティション内に充満させている。
 
すると前の職場や同僚のことを思い出すのだった。
毎日繰り返し使っていたわけではないのに、どうしてだろう。
 
以前は短時間勤務だったこともあり、時間や納期その他諸々に
常に追われていたっけな。
隣の席の同僚は、引き出しにお菓子をたくさん溜め込んでいて、残業の時には
彼女の好きなビターチョコレートをさりげなくお裾分けしてくれたなぁ。
 
爽やかな苦しさや、すっぱいほろ苦さの記憶は、
ぬりぬりの揉み手をしながら、フレッシュに思い出されるのであった。