男前なひと2/2
n「仕事を教えてくれるBさんは、どんな感じの人なの?」
妹「みやびな雰囲気の方だね。」
みやびなBさんは、
単身赴任で本社に異動してきたという。
妹と卒業した学校が同じということが分かり、
キャンパストークで盛り上がったらしい。
しかも同い年だという。
妹「バツイチだって言ってた。」
個人的過ぎる情報である。しかも業務に関係ない。
妹「都会ならまだ一回目の結婚すらしていない人も多いのに、展開早いよね。」
妹は、なんで離婚したかも聞いたらしい。
ますます業務に関係がない。おまけに失礼ではなかろうか。。。
妹「Bさん、なかなかのイケメンなんだよねー。そこに離婚原因があるのかなと。」
そんなイケメンみやびなBさん。
先日にけっこうお困りなことがあったようだ。
妹によると
イケメンみやびさんは、まだ時間に余裕のある仕事をちょっと後回しにしていたらしい。
他の急を要する業務や、別の仕事を忙しくこなしているうちに、後回しにしていた仕事の期日が
一週間しかなく無くなってしまったそうな。
その業務の存在を思い出すも、何も着手しておらず、イケメンみやびさん一人では
対応しきれないボリュームであったそうな。
今まで社員の総力をはるかに越えた仕事量を
ギリギリの人数でカツカツで回す小会社に勤めていた妹、
納期まで時間がない仕事でも、なんとか間に合わせるという
計り知れない底力は、鍛えられていた。
妹は、微力ながらその仕事を手伝ったらしい。
そして力技で間に合わせたという。
後でイケメンみやびさんから丁重にお礼を言われたらしい。
妹は
大したことはしていませんよっ!
次回もお困りのことがあったら手伝いますよっ!
と威勢よく答えたそう。
妹「そしたらさ、男前ですね、って…。イケメンに 男前 と言われるって、なに?」
帰り際
妹は、さりげなく長男の入学祝いを玄関に置いていった。
…男前じゃないか。