先輩のご決断1/2
先輩との昼休みに散歩をする日の朝は、
忘れず予定を確認し合う。
「今日の昼、お散歩いけそう?」
「はい、待ち構えていましたよ。」
「じゃ、いつもの時間に出発ね。」
続けて先輩は
意味深なことを予告してきた。
「実はnちゃんに話したいことがあるんだ…。」
何だろう…。
きっと重大な話であるに違いない。
そわそわしながらも
忙しく午前中が去っていった。
散歩の時。
「で、お話とは?」早速切り込む、n。
「実はさ。
私、会社を辞めることにしたんだ。次の会社が決まったの。」
先輩は妊活と並行して転職活動もしていた。
とうとうこの時が来たのか。。。
「ご決断、したのですね。」
「ウン。長年働いてきたから、みんなと離れるのはさみしいけれど。」
「私もです…。」
去っていく人より
残される人の方が、悲しみは数倍大きい。