あっかんが来た!
「はっか、ってなに?」
子供の質問は、いつだって唐突である。
「はっか?はっかは、すうすうする葉っぱだよ。ミントね。
ほら、大人の歯磨き粉にも入ってるやつよ。」
「…。はっか、ってなに?」
長男が同じ質問を繰り返す時は
答えが違う、という意味だ。
「別の意味では、火がつくことだよ。火ぼうぼう、の火ね。」
「…。はっか、ってなに?」
ハッカでもなく、発火でもない…。
nの語彙は、ここで尽きました。
もしかして、ハッカーかな。いや、違うだろう。
葉っぱ、じゃないのか?
などと唸ってたら、追加情報が。
「”はっかに追われてるんだ!”の はっか、ってなに?」
ようやく質問の真意が分かる。
姉弟が最近はまっている映画の、台詞の中の言葉だ。
「はっか、じゃなくて ”あっかん” だよ。
悪い人、わるもの、のことだよ。」
「わるもの、かぁ。」
子供はこうやって言葉を覚え、増やしていきます。
そして、すかさず使います。
たいがい間違った場面で。。。
「ご飯できたよー。」
「うわ~あっかんが来た!」