無生物の擬人化2/2
我が家の愛車、ぼるーくんの調子が
いよいよ悪くなってきた。
原因を探るべく数回修理に出したが、原因は分かずじまいだった。
病院へ通うも原因不明の病と診断され、
もはや打つ手がない…といった感じだろうか。
という訳で、愛車を買い替えることとなった。
ぼるーくんは、四年前に中古で買った車だった。
走行距離は、通算で80,000㎞になった。
再び中古車としては売り出せないので、廃車にするのだという。
状態的にもう運転はしない方が良いとのことで、
引き取りはレッカーをお願いした。
レッカーされる日。
家族でぼるーくんとの記念写真を撮った。
nはレッカー車が
ぼるーくんを荷台に乗せるまでの一連の作業を、カメラに収めつづけた。
そして
ぼるーくんが運ばれ去っていく姿が、点になるまで見送った。
「行っちゃった…。」
その日はしんみりした気持ちで、一日を終えた。
廃車になるぼるーくんの末路を思い、一人涙した。
翌日。
昨日撮った、ぼるーくんの写真をしみじみと見返した。
…
家族は写っていない、車だけの写真が
30枚近くもあった。
…
愛車の擬人化により、感情移入は激しめ。