neillot’s diary

サラリーマンで三児の母の、はちゃめちゃ感あふれる日常

10月

第一週

その日、時間になっても長女は

いっこうに習い事のプールに出かける気配がなかった。

 

押入れからお布団を引っ張り出して、横になっている。

 

もしや体調が悪いの?

 

そんなことはない。

行きたくないオーラを前面に押し出すための演出であった。

 

さっきから

掛け布団の中で、盛んにもぞもぞと動いている。

そして「今日は休むの!」とか何とか、大きすぎる独り言を

しきりに繰り返している。

 

理由を聞いてみると、

彼女なりの行きたくない事由があった。

 

先週、レッスン中に平泳ぎを泳いでいたら

コーチのお腹を思いっきり蹴っ飛ばしてしまったのだそう。

直ぐに泳ぎをやめて謝ったが

コーチは、他の子を指導していて背中を向けていたらしい。

 

音が共鳴しやすい室内プールで

長女の小さい声は、コーチに届かなかった。

 

今日プールに行けば、

「おのれ、先週はよくも腹を蹴ってくれたな!

それなのにごめんなさい、の一言もなかったな!けっして許すまじ!」

 

と凄まれる?ことを恐れているらしかった。

 

 

…ない、ない(笑)

 

 

 

第二週

もし水泳コーチなら(生徒に蹴っ飛ばされることは)

あるある、だと思う。

 

平泳ぎ中の、誰かの脚から伸びてきたキックを

お尻やお腹、太ももなどに食らったり、

 

背泳ぎ中の、誰かの渾身の力で水をかいた手のひらが

肩や顔面にヒットすることは、

 

わりとありがち。

 

これらのことが地上で起こった場合は

緊急事態、非常事態、(意図的ならば)暴行事件となりますが

 

プール教室の水中だと

特に事件性もなく、わりとふつうのこととして処理されます。

 

 

 

第三週

学生時代、体育の授業で水球を体験したことがあった。

 

体育は選択制のカリキュラムで、nは水泳を選んだ。

水泳を選択した学生は、性別で分けられるほど人数が多くなく、

男女混合クラスであった。

その中には

オリンピック選手もいれば、生まれて初めてプールに入る留学生もいたりして、

ごちゃ混ぜであった。

 

担任の先生は

オーストラリアへ水泳指導の勉強のために留学した方だった。

 

水に親しみ、純粋に泳ぐ楽しさを伝えることを第一としていた

授業だったように思う。

 

 

 

第四週

そんなオジー流(豪流)の考えを基に、初めて体験した水球であったが、

nだけでなく、クラスの誰もが初体験であった。

 

全員が全員、見よう見まねで

水中でもがき(競泳用のプールなので、足、地面につきます)、パスをつなぎながら、

シュートが決まると、とても楽しかった。

 

水球ってどんなスポーツなのだろう?という興味が、自然と湧いた。

 

ネットで調べてみた。今思うと

やってみようかな、という一番始めのアクションを起こしていた様に思う。

 

しかし。

調べるにつれ、審判に見えない水面下でのキックやパンチ等の攻撃が

競泳のスイミングスクールの比ではない

(競泳は意図的な攻撃はないですが、水球は確信犯的に行うらしい!)

 

ということを知った。

 

荒々しい、凄まじい、ボディコンタクト、フィジカルな強さ、

反則、ファウル、…などの文字が踊り、

 

水中の格闘技、と称されていることを知った。

 

 

私の手には負えないな…。

(そして今も手に負えないことには変わっておらず、現在に至っております…)

 

 

もし学生の頃に水球を始めていたら、

 

この引っ込み思案であがり症、かつ優柔不断な性格も改善されて、

もうちょっとアグレッシブで、攻めの人生?を送っていたのかもなぁ

 

と想像します。