7月
第一週
色画用紙を長方形に切って
上部中央に穴を開けて紐を通し、短冊を作った。
お願い事を書く。
文章を書いていたら文筆熱?が高まり、友人へ暑中見舞いをしたためた。
投函しに外出する。
途中、道端に笹に似たような雑草を見つけたので、引っこ抜いて
家に持ち帰った。
引っこ抜いた笹もどきを花瓶に挿して、そこに短冊をつるした。
勤務時間とされる時に、別の活動をしていても
仕事に集中できる時間がどこかで持てれば、業務上たいして差し障りはない?
ということが、徐々に分かってきた。
第二週
会社の暑中見舞いを作成しなければならない。
上司から、デザインは好きに作っていいと言われたので
オーソドックスなもの、と
完全にnの好みが反映されているもの、を
「いいですね。
この4パターンを4年おきにローテーションして使いましょう。」
…
修正の細かな指示に時間が割けない もしくは 選んでいる時間すら惜しい
という意味での、
( 何でも)いいですね、だとおもう。
第三週
義母のM子さんから電話が来た。
「スイカをもらったのだけど、いるかしら?」
「いります!」
コロナウィルスが流行してからというもの、春の連休は帰省せず
夏休みも帰省する予定はない。
M子さんは、いつにもまして食材を送ってくれるのであった。
電話の翌日、スイカが届く。
直径30センチはありそうな、立派な代物であった。
箱から取り出そうとしたら、あまりの重さによろめいた。
スイカを両腕で抱きかかえながら、お腹の上に載せて
わっせ、わっせとキッチンまで運んだ。
重い巨大な球体を、お腹に抱える…
自分の臨月を思い出した。
第四週
旦那さんのいとこが、男の子を出産した。
いとこのお父さん(は、義母M子さんの弟)からメールが来ると
すぐにM子さんはnに知らせてくれた。
世の中暗いニュースが多い中、ぱっと明るい話題で
めでたい気分になった。
「まるで自分のことのようにウキウキしますね。」とn。
「ほんとよね。子どもの誕生って、無条件に喜ばしいことよね。」とM子さん。
二人で赤ちゃんの誕生を喜び合った。
出産したことのある母親ならだれもが知っている、あの嬉しさいっぱいの高揚感。
そんなじょいふるな感情は、自分の出産時だけでなく
他者の時でも同じく鮮烈に湧き上がることを
いとこの出産が、証明している。