猛毒の蛇と3/3
殺人犯が逃走中の日、長男は習い事があった。
普段は一人で行かせているけれど、その日は送迎することに。
お迎えに行くと、
同じクラスの保護者の方々が、レッスンの終了を待っていた。
nは複数の市がまたがる境目に住んでいて
習い事は、隣の市に行っている。
殺人犯のメールは、nの住む市経由で小学校より流れてきたので、
別の市に住む方々はご存じない。
行政の縦割りにより
市をまたいでの地元の不審者情報は、共有されないのであった。
行政に依らない地元情報は、
習い事が一緒の、他の市に住む保護者の方から教えてもらうことが多い。
nは
今日地元で殺人事件があって、犯人は現在逃走中であるので
帰り道はお気をつけ下さい、とお知らせした。
すると
隣の市に住むママさんが、こんなことをおっしゃった。
「今日、うちの市の小中学校へ爆破予告状が届いたらしくて。
(娘さんの名)の小学校では、緊急避難したり、非常事態マニュアルに則って
変則授業だったみたいで
ここへ来る途中に、駅前に警官が立ってましたよね。」
…
ぶ、物騒すぎる。