中間子の底力1/2
長男は放課後に
クラスのお友達を、自分の家に招くことが好きらしい。
転職するまでは、nがいつも不在だったので
自宅にお友達を誘えなかった。
「ばぁばの家じゃなくて、自分の家にお友達を呼びたいんだよ。」
当時、時短勤務とは名ばかりの、フルタイム+ガッツリ残業で仕事をしていたnには、
とうてい無理な相談であった。
親がいないと家で遊べない年齢も、あと少だろう。
そんな長男のささやかな望みを叶えてあげたくて、
すぐに終わってしまう、育児のいっときを大事にしたくて、
転職したのであった。
一年が経ち
遊びに来るお友達が、だんだんと決まってきた。
よく家に来るお友達は、4人。
偶然にも4人とも三人兄弟である。
そうちの3人は、長男と同じく中間子であった。
真ん中っ子は、真ん中っ子同士で惹かれ合う何かがあるのだろうか。
上と下の兄弟に揉まれる中間子は、声が大きい。
大きな声で自己主張しないと、埋もれてしまうのだ。
楽しく遊んでいる時も、ちょっとけんかになりそうな時も
みんな、声のボリュームは常に「大」。
トーンダウンなんぞは、存在しない。