看護師であったなら…2/3
駅員さんの一人は、ホームを走っていった。
他の駅と連絡を取っている。
もう一人の駅員さんと一緒に
その方を座らせる。
「あそこのベンチに。」
最近のベンチは、ひとつひとつに肘掛けが付いている。
立ち上がる時などに、とっても便利。
しかし、今のような事態には何の役にも立たない。
横になれないではないか。
座ってもなお
気分はとても悪そうである。
医務室に運ばれるまでの間、
少しでも楽な姿勢で待つほうが良いのではなかろうか?
「あとはこちらで大丈夫ですので、ありがとうございました。」と駅員さん。
nは車両に戻った。
しばらくすると、くだんのアナウンスが…。
「先ほど車内に急病人が出たため…。」