職業 保育士。裏の顔は殺し屋1/2
会社の昼休み
連れ立って散歩に出かける先輩には、お子さんがいらっしゃる。
nの末っ子と同い年である。
二人で出掛けた際は、子供の話をよくする。
同じくらい、保育園の話もよくする。
先輩は、担任の先生をしばしば話題にする。
「今日も先生から指導が入ったのよ…私に育児指導が。」
K先生という。
かなり強力なのだそう。
学校卒業後はずっと今の保育園に勤務で、バリバリの叩き上げ
K先生には息子さんがいて大学ではラクロス部に入部、
(何故なら男子のラクロスは、相手をスティックで叩いてよい、というルールが公式的に認められているから!)
といった猛々しい話を聞くにつけ、実際にお会いしたことはないが
K先生の人物像は、
かなり明確にnの頭の中で出来上がっていた。
先日のお散歩で。
先輩は息子が大好きだった若い先生がまた辞めてしまった、
ということを嘆いていた。
今までの先輩の話を総合すると
多分3人以上は、新人の先生が辞めている。
「そうなんだよ。この間の保護者会では、園長先生が謝ってたもの。
このクラスだけ短期間のうちに保育士が次々と替わってしまい、すみません、と。」
やはりK先生が関与している?
「大きく関与してるよ。あんな怖ーい大先輩がいたら、新人の先生は萎縮しちゃう…。
新人じゃない私も、そんな先輩がいたら仕事続けられる自信ない。」
園児たちは違うのでしょうけれど、K先生は
大人にとっては恐ろしげな雰囲気を醸し出しているようだ。
「K先生は、新人の先生を必ず退職に追い込む、凄腕の殺し屋みたい。」
保育士で殺し屋…って…。