テイル氏1/2
通勤途中に、時々マンウォッチングをしている。
「人間行動学」といった高尚なことではなく、
この人は注目すべき人物だと、勝手にnが決めつけた人を
注視しているだけのことである。
現在のターゲットは3名。注視期間の長い順に並べる。
テイル氏。
福助さん。
そして松川せいせい。
いずれもnが心の中で付けたお名前であるので、ご本人は絶対に知らない。
第一、nの存在すら気付いていない。
今回は、テイル氏について取り上げてみたい。
以前、ヘアドネーションについて書きましたが
健康な状態で、髪を長く、しかも早く伸ばすにはどうしたらいいか
と考えていた時のこと。
きりりと結んだポニーテールが印象的な方を通勤路で見かけた。
テイル氏と名付ける。
テイル氏は
会社の最寄り駅付近で、見かける。
大通りの交差点で信号待ちをしている時に、どこからともなく合流してくる。
決まって横断歩道の手前で、先頭に立つ。
氏に会った朝は、必ず彼の後頭部を眺めることとなる。
「今日も美しい黒髪ですね。つややかですね。」
ばりっと決まったテイル氏のポニーテールは、
男たるもの、ヘアワックスでぴっちりと撫で付けて結ぶべし、
という長髪男性の心得を示しているかのようだ。
ふわゆるを目指す、女性のポニーテールとは違い、
男性の目指すべきポニーテール(オフィス編)は、間違ってもルーズ感は出さない。
テイル氏の髪のようにツヤがありつつ、この位の長さが欲しい…。
nは氏の後ろ姿しか、知らない。