2019-06-11 のし袋と昔話2/5 いきもの 家族 まもなくして旦那さんが起き出してきた。 「テーブルにあるのし袋、見た?」 こちらが聞く前に、切り出す。 「見たよ。誰かにお礼をされるような、いいことをしたんだね。」 「そうだよ。エヘヘ。」 ニヤニヤしている。 「おれ、ちょっといいことをしたんだよ。」 「えー、どんな?」 「フフフ…ムフフフ。」 この含み笑いは何なのか。 妄想の思い出し笑いで、悦に入っている不審人物である。 「どんなこと?子どもたちが起きたら、教えて。」 「いいよ。」