3月
第一週
保育園で、卒園式と進級お祝い会があった。
次男も来年には卒園かぁ…と
しみじみした思いで、年長組さんの式を見た。
一年前の今日は、長男の卒園式だった。
さらに五年前の今日は、長女の卒園式だった。
式の思い出が重層的に思い出されて、卒園児の親でもないのに
泣いた。
人は
過去の思い出に今を重ねて
泣くのでしょうか。
第二週
ホワイトデーのお返しを頂いた。
長女、バレンタインデーに作った大量のお菓子を
気前よく大勢に配ったので
一か月後に、気を遣わせてしまう結果となった。
お友達のみんなから頂いたものは、
自分に向けては絶対に買わないであろう、女の子らしいギフトであった。
遣わせてしまった「気」に、どの子からも優しさが感じられて
嬉しかった。
本人よりも母が。。。
第三週
小学生ペアの長女と長男は、春休みに入った。
休みの間は
未就学の次男のみ、保育園へ行くことになる。
駄々をこねて休みたがるだろうと思いきや-
「ぼくは行くところがあるから。
(行くところのない)ねぇね、にぃにとはちがうよ。
ほいくえんで、ねんちょうさんのお仕事もあるし。
じゃ、ぼく行ってくる!るすばんよろしく!」
と自信満々で登園していった。
この上目線は、何なんでしょうか?
いいように作用しているので、問題ナシとみなします。
第四週
父の誕生日があった。
当日。
長女は、色画用紙でグリーティングカードを作っていた。
ちなみに、「作ってね」なんて頼んでいない。
「私、クラスで誕生日係だから
お誕生日カードを作るのは得意なんだよ。みんな一言書いてね。」
とても張りきっている。
あまり気乗りのしない弟たちを動員して、メッセージを書いてもらう。
折り紙やシール、マスキングテープなどを使って、デコレーションする。
nが外出している数十分の間に、カードを完成させていた。
長女の手作りカードに、nが買ってきた三つの花束を添えて
実家へ手渡しに行った。
驚かしたかったので、アポなしである。
玄関前のインターホンに向かって
子供たち、全力で叫ぶ。
「じいじ!おたんじょうび、おめでとう!!」
思いっきり声が割れた。荒い鼻息も交じり、爆音である。
ドアが開く。
長女、長男、次男は
一斉にカードと花束を渡した。
予定していなかった孫たちの来訪に、父は嬉しそうであった。
妹からの後日談。
「私たちが送ったカードは読んだか分からないよ、反応薄で。
でも(nの長女の)手作りカードは、壁に貼ってあった。」
孫たちの力は、娘たちをしのぐ。