neillot’s diary

サラリーマンで三児の母の、はちゃめちゃ感あふれる日常

チャレンジ!千年前の随筆にカブせる

春は昼下がり。

 

木陰に寝転んで

まぶたの裏に差す、明るい光を感じる。

鼻の奥にむずむずと感じる、萌える土草の匂いを感じ

耳にせわしない飛び回る虫たちの羽音を感じる。

 

時間を気にしなくてよい。

日は長く、夕方はまだ遠い。

 

少しずつ延びていく午後に

心が弾む。

 

そんな瞬間は、春の昼下がり。

 

 

夏は早朝。

 

とりわけ日の昇る前が、気持ちよい。

 

人けはない。

 

一日の活動を、誰よりも早く始めたという

妙な優越感と

 

こんな蒸し暑い夏にも

ひんやりした時間があるのだと知る、密かな喜び。

 

 

夏は、例えるなら「動」。

「動」の中に「静」のいっときが存在する。

 

夏は、

お日様よりも早起きしよう。

 

 

秋は夕暮れ。

 

高い空に

涼やかな乾いた風が吹き抜けてゆく。

顔に心地よい。

 

一匹のトンボが止まっている枝の先を眺めるのも

何匹かの虫がどこかで鳴いている声に耳を傾けるのも

いかにも。

 

傾く夕日の影が日に日に低く短くなっていく様は、

うだるような暑さから徐々に解放されていく、の意。

 

何をどうしたら良いのか分からない猛暑の後に

やっと巡ってきた秋の夕暮れは、うらうれしい。

 

 

冬は夜。

 

空を見上げて天気を調べる。

太陽は見えないのに「今晩は晴れ。」

 

快晴な冬の夜空ほど、爽やかなものはない。

 

空には無音の世界が広がる。

ちぎれそうな耳に、金属音が響く。

 

 

 

平安時代の才女による斬新な美意識は

千年後、凡庸な誰かさんの過剰な自意識にカブせられる。