ドミノ倒しは続く1/2
退職のお知らせを皆さんに出した日
nと同い年の同僚は、会社を休んでいた。
夏に先輩の退職を知り、
明るく相づちを打ちながらも
悲しみに打ちひしがれた顔で聞いていた、
彼女である。
nの退職のお知らせメールを読んだ後
と思われるタイミングで
背後から声をかけてきた。
「nちゃん…実は私もなんですよっ。」
!!
もう一人の退職者とは、彼女であったか。
少なくとも
彼女の悲しい顔を再び見ることは
免れた。
しかしながら
かくも短期間のうちに四人も退職者を出す、この会社って…
いろいろと、多義的である。