腹痛とハーゲンダッツ2/5
長男の腹痛は、四日経っても治まらなかった。
仮病にしては、長い。
ずっと痛いふうではなく
痛くない時は、はしゃいで遊んでいる。
かと思えば、いたたたた・・・といって横になっている。
腸重積のような、深刻な病気だったらどうしよう・・・。
心配になってきた。
nの母が長男を
まずは地元の小児科へ連れて行ってくれることになった。
出勤しているn、勢い込んで昼休みに
母に経過を聞く。
「小児科の診察は終わったよ。大きな病院を紹介されたから、
念のため今から向かうよ。」
「今は採血待ちだよ。」
「今、点滴受けてる。針を指す時、大泣きしたのよ。」
「もうすぐ検査結果が出ると思う。待合室で待ってるところ。」
…
大変なことになっていた。
勤務中のn、パソコンに向かい
〝子ども、お腹、痛い〟でググる。
とある小児科医の先生が書かれたコラムが
目に留まった。
〝「おなか」は実際の腹という意味のほか
「心」という意味があります。
子どもがおなかが痛いときは、おなかが実際痛い場合と、
心が痛い場合があることを忘れないでください〟
…
私は大事なことを忘れていたようだ。
nは休暇を取った。