6月
第一週
会社がバタバタしていて、一週間が終わる。
第二週
義理父に花を贈ろうと、地元の花屋さんを訪ねる。
一ヶ月前、その花屋さんから義理母に花を送った。
売り場から
はみ出さんばかりに色とりどりのカーネーションが溢れていた。
花束や、アレンジメント、メッセージカードや、フラワーギフトのパンフレットもあって、大変盛り上がっていた。
「今度はどんなアレンジメントを贈ろうかな。」
あれ?
仏花や、普段使いのお花があるばかりで
父の日の「ち」の字も無かった。
母の日はカーネーションという定番の花が存在するが、父の日にはない。
それにしても、
この盛り下がり具合は、どういうことだろう。
店員さんに聞いてみる。
「あのぅ…
母の日に、こちらの店でフラワーアレンジメントをお願いした者ですが、
父の日のにも送りたいのですが…
確か(母の日には)パンフレットがあそこら辺にあったと思ったのですが…。」
「ああ、パンフレットは無いんですよね~。
父の日は、フラワーギフト自体が無いんですよ~。」
無念!
第三週
ということで。
もう一人の実父には、花以外のプレゼントをあげることにした。
妹も協賛する。
タオルハンカチと靴下とメッセージカード、ベタである。
ハンカチも靴下もどこまでもオーソドックスな柄をチョイス。
経験的に
私たちの好みで送りつけると、使ってくれないことが実証されているからだ。
妹も私も
若干不満げな柄ではあったが、当日妹が父に手渡してくれた。
その日の夜―
父からお礼のメールが来た。
結びに「持つべきものは女の子」と書いてあった。
・・・ようわからん。
第四週
保育園のお迎えから帰ってきて。
夕方―
手を一向に洗わない次男をたしなめつつ、
集中しないで宿題をだらだらやっている長女を急かし、
弟にちょっかいを出し続けている長男を叱りながら
夕飯の準備をマッハでやっつけている時に、旦那さんからLINEが来た。
「子供たち、生きているだけでだいたいオッケー。元気に育ってくれるだけで。
突然だが、そういう気持ち。」
…
「はい?」
どんな次元での話なのか。。。
イメージでものを言われても…実際の日常は、こんなんですがね?
おそらく。
先の長女長男の誕生日で
産まれてから今までの成長の記録を、一人で振り返ってからの
LINEだったと思われる。
愛と感謝の気持ちが、相当盛り上がっている。
「そうだね、産まれてきてくれてありがとう、という気持ちでいっぱいだね!」
自分、アカデミー賞を狙える演技力だとおもう。