湯冷めをも吹き飛ばす、みわくの冊子
クリスマスが近づいてきた。
頼んでいないのに
我が家の郵便受けに、先日玩具メーカーの冊子が入っていた。
ページを開くと
魅惑的なおもちゃがずらり。
子供はときめく。
訴求効果は、計り知れぬ。
お風呂上がり―
パジャマ姿の
長女、長男、次男が頭をくっつけて、冊子に見入っていた。
相変わらず、お布団の中には入っていない。
湯冷めしないのか。
長女「き~まった!私はこれをもらう!」
長男「ぼくは、これがいいな~!あ、やっぱりこれにしようかな~まようなぁ~。」
次男「Kちゃんは、こえ(これ)!」
長男「Kちゃんはこれにしたら?かっこいいよ~。」
長女「…。(何かに勘づく)ダメだよ!それはRくんが欲しいやつでしょ!」
長男 (バレたか、という顔)
長女「Kちゃん、自分が好きなものを選んでいいんだよ!にぃにに言われたおもちゃを選んじゃダメだからね!」
次男「うん。分かった!」
迷い。
浮かぶ邪悪な考え。
提案を装ったそそのかし。
騙される被害者。
働く女の勘。
明るみにでる陰謀。
正される正義。そして被害者の救済…。
クリスマスのおもちゃ選びにも、さまざまな思惑が錯綜し
白熱する。
…
まったく寒くはないもよう。