お手紙のしくじり1/2
ひよこさんからの手紙は、
長男より長女が先に見つけた。
「読みたい!読みたい!開けちゃダメ?」
通信の秘密だから、ダメです。
「ねぇねぇRくん~!お手紙が届いてるよ~!」
まとまった文章を、まだ読めない長男に読んで聞かせるということで
宛先人より先に長女が封を切った。
字の読める人と読めない人。未就学児と就学児。
この差は、圧倒的だ。
「そうかぁ。。。ひよこさんは、今お空にいるのかぁ~。
クリスマスに、ひよこさんが来るんだね、ぼくの家に!」と長男。
しめしめ…
作戦通りうまくいったわい。
「ん?ちょっと待って!これ、ママが書いたんじゃない?ママの字だよ。
この封筒だって家にあるやつと同じだし!ママでしょう?ママだよね??」
しまった…
字体と封筒でバレたか。
相変わらず詰めが甘い。
長女の冷静な分析と、ずんずん迫りくる質問を
横て聞いた長男、
彼のファンタジーは一気に瓦解した。
長女は小学三年生。
子供だましの空想も、そろそろ見破れるお年頃だった。
園児と小学生、この差も圧倒的なのであった。