黄昏泣き1/2
ーだんだんと日が傾きかけた頃
赤ちゃんが理由もなく泣いてしまうことを「黄昏泣き」と言います。
nの母は、nが10歳の時に仕事を再開しました。
子供たちだけで留守番ができるし、
複雑なことでも大体の指示は理解できるし、
ある程度の家事も、やってくれる。
家を空けても大丈夫、そんな目安が10歳だったのでしょう。
今はぼんやりとしか覚えていませんが、
母が用意してくれた夕飯を食べ、お風呂に入り、寝る、
までをやっていたと思います。
夕方から仕事に出る母。
お見送りの玄関で、当時小学2年生だった妹は
「ママー行かないでー!」と言って、泣いていました。
寝る前には「ママがいなくてさびしい…」と泣きだすこともありました。
nだって、黄昏泣いていました。
表立っては見えない、心の中で・・・。