家族
次男が発熱した。陽性反応が出たので自宅隔離となった。同居家族である旦那さん、長女、長男、nも自宅隔離となる。幸運にも次男の熱は一日で下がった。四日後にはリモート授業を受けることになった。そしてその日、待ち構えていたかのようにnが発熱した。次…
思春期の中学女子と、暴れ回る小学男児の会話は時として噛み合わない。 長女は最近、部活の友達から推しのアイドルグループを推され、長女も ファンになったようだ。そのグループ名は、なにわ男子という。 夕食後。長女はnのスマホを勝手に持ち出し、弟たち…
結婚式の帰り道 旦那さんは、M子さんがいとこ夫婦にまで食材の定期便を送っていることに、 じゃっかんの抵抗を感じたようだった。 「俺たちのところには送っていいけど(いとこのことろには)送るか? 押し付けが過ぎるよな。」 食材を送るなら俺の母親では…
先日、旦那さんのいとこの結婚式に参列し、 久しぶりに親戚の方々にお会いしたわけだが。 旦那さんにはいとこ(兄妹)が二人おり、 二人のうち、今回お兄ちゃんの方が結婚式をしたのだった。 妹さんの方は数年前にご結婚され、去年赤ちゃんが産まれた。 妹さ…
結婚式はおめでたい。 コロナで延期に延期を重ねていた旦那さんのいとこが、 この度やっと挙式ができることとなった。 招待された人は、お祝い事なので万難を排して参列するものであるけれど、 なんと長女の二次試験とカブった。 招待状の返信をする時に、 …
旦那さんが九州出張から帰ってきた。最終日、予定より早く仕事が終わりお土産を買う時間が充分持てたのだそう。キャリーバック横のポケット部分までがパンパンで帰ってきた。ご当地もののお菓子に、子供たちは大喜び。長女は、さつまいもタルトをちびちび食…
先日、次男の誕生日会があった。 旦那さんはプレゼント係。次男が欲しがっていたおもちゃを調達した。 長女長男は工作係。バースデーカードと折り紙のお花を作成した。 nは食料係。ケーキを買い、次男の好物を作った。 誕生日の数日前、誕生会で何が食べたい…
先週末のこと。 nの実家で、封印されたはずのトラネコのクッションを見つけた。 父がお尻に敷いて使っていたことにショックを受けた妹が、 クローゼットの中に仕舞ったということだったが… リビングにちゃっかり置いてあった。 nの母に経緯を確認すると、 夏…
旦那実家のご両親には、かれこれ一年以上会っていない。 コロナウィルスの影響を考え、帰省を控えているためであった。 旦那さんと私は成人した大人なので、一年会わずとも さほど外見の変化はない。 一方の子ども達は、別人のように成長したと見えるであろ…
我が家の愛車、ぼるーくんの調子が いよいよ悪くなってきた。 原因を探るべく数回修理に出したが、原因は分かずじまいだった。 病院へ通うも原因不明の病と診断され、 もはや打つ手がない…といった感じだろうか。 という訳で、愛車を買い替えることとなった…
自分が持つ生きているのりもの、例えば馬やラクダや象に愛情を注ぐ人は多いが、 無生物ののりもの、例えば自転車やバイク、車、ヨット、ヘリコプターやそり に愛着を持つ人も、また多い。 中でも車輪系ののりものは 「愛車」という言葉が存在するように、可…
実家の父は、昨冬に脳梗塞を発症して以来 日常動作がやや難儀になった。 椅子に座る時は、背もたれ用のクッションが必要である。 先日実家に帰った妹は、 どこから出してきたのかトラネコのなおピークッションが 父の尻に敷かれている現場を見たのだそうな。…
先日。 妹が、トラネコクッションのことを話題に持ち出してきた。 「お姉ちゃん。この間実家へ帰ったらさ、なおピーがさぁ〜。」 え。なおピーって誰? 「あのクッションだよ。お姉ちゃんが小学校の家庭科で作ったやつ。」 あぁ人じゃなかったか…トラネコの…
nが小学六年生の時に 家庭科の授業で作ったクッションが、実家にまだある。 クッションのおもて面に、トラネコとさかなの刺繍がついている。 約30年前に作ったクッションだが、わりと良い状態にあった。 なぜなら、当時も今も実家にはソファーがない。 主な…
お花の宅配サービスで届いた菊を、葉っぱと組み合わせて 花瓶に挿した。 旦那さん、気づく。 「花、届いたんだね。ん、これは菊か?」 「そうだよ。メインの花が菊だった。」 「小さいな。しかも葉っぱが多くて、地味だね。」 「緑が多いと(地味よ)ね。暑…
社会人元生け花部(古流松藤会 いちおう所属)のn、 いよいよささやかな夢、叶う。 テーブルの上にいつもお花を飾りたい という、ちまっとした夢― お花のある毎日♪ 緑のある食卓♪ 数年前までは 花瓶に挿した花を珍しがる子どもたちによって、ことごとくダメ…
注文した覚えはないのだけれど 先日、郵便受けに書籍が届いていた。 送り主は誰だろう? 旦那さんのお姉ちゃんからだった。 封を切ると、中にメッセージが。 「大事なことが沢山学べる本でした。お時間のある時にどうぞ。」 その日の晩。 子どもたちが寝た後…
今まで 玄関真正面の廊下、という奇妙な位置に置かれていた冷蔵庫が 先日、しかるべき場所に再配置された。 夕方頃 運送会社の男性4人がやってきた。 親方?先輩?の的確な指示のもと、見事なチームワークで 速やかに作業は進められていった。 いったん廊下…
旦那さんの誕生日が近い。 プレゼントは…何にしようかな。 以前、まるでコントのように 旦那さんのズボンが勢いよく破けたので その代わりとなるズボンをあげたらどうか。 しかし裾上げなどのため、 一度は試着しないといけない。 今の時期、デパートもお店…
先日 旦那さんのズボンのお尻部分が、まるでコントのように ビリっと破けたわけですが 破れたズボンは、翌朝も椅子の背もたれにかかったままになっていた。 わざとなのか? それを見た子どもたちはまた笑い合っていた。 「あははは~昨日はパパのおしり、お…
コロナウィルスの影響で旦那さんの帰宅が このところ早い。 事前連絡もなく、いきなり玄関に現れるので 油断も隙もあったもんじゃない。 突然の帰宅に 妻はたじろぐが、子どもたちは はしゃぐ。 次男は帰ってくるなり、抱っこを要求する。 「次はぼくね!!…
父は昨冬から入院している。 コロナウィルスで延びに延びた、一時帰宅が 先日とうとう許された。 病院スタッフの方々が、退院後の生活空間である家の様子を視察するために、 本人も数時間だけ帰宅することになったのであった。 その日は、偶然にも父の誕生日…
仕事の合間を縫って父のお見舞いに行っているのは 妹も同じである。 先日nが遭遇した ”(誰でもいいから)女性スタッフと二人っきりになりたいがための、 見舞い人・追っ払い事件”をつぶさに妹に報告した。 骨折してリハビリ経験のある妹は、サラリと言う。…
父のだいぶ後をのろのろと歩いていると、 別の担当療養士さんにお会いした。 「こんにちは。 あれ?今日はリハビリ見学されないんですか?もう帰っちゃうんですか?」 「はい。療養士の〇さんと二人っきりになりたい風だったので、 さっさと退散することにし…
まもなくして、噂の療養士さんが病室へやってきた。 「〇〇さん(父の名)、遅くなりました。 今日もリハビリ、一緒にやりましょうね~。」 見舞い人のnに気づくと 「あっ、こんにちは。担当の療養士の〇です。」と爽やかに挨拶してくれた。 いつも父がお世…
仕事の合間を縫って、父のお見舞いに行く日が続く。 いつものように訪ねていくと、父は病室でパソコンを開いていた。 「資料を作っているんだよ。引継ぎのね。」 なんの引継ぎ資料なんだろう…。 ともかく、昨年末のような寝たきり状態から 少しずつ日常の動…
「膀胱のここの部分が膨らんでいるのが分かると思います。泌尿器科の先生が癌の印象です、と診断しているんですね。」 レーザーポインターで 患部の周りをぐるぐると指し示しながら担当医が言った。 きましたね…いやな予感は的中しましたね…。 でも余命三か…
父がリハビリ病院へ転院する前の週、 担当医から脳梗塞の経過と、偶然に見つかった膀胱の腫瘍について 詳しい説明があった。 母とnは指定の時間にナースステーションへ行くと、個室に通された。 いやな予感がした。 前回、担当医からの経過説明の時は、 ナー…
脳梗塞で倒れて以来、 病院のベッドで寝ているだけの生活を送っている父ですが 少しずつ動ける範囲も広がり、車椅子にも乗れるようになった。 柔らかいゼリー状のものなら、口から食べられるようにもなった。 そんな矢先、同病院内の泌尿器科の受診を勧めら…
nの父が脳梗塞で倒れてからおよそ3週間が経った。 母は毎日病院へ通っている。 救急で診てもらい即入院となってから、様々な思いが去来しているようだった。 感情の起伏が激しい。 妹とnは、ふつふつと湧き上がるやさぐれた?怒りに近い気持ちの高ぶりを …